リーヴォール・テラス Rievaulx Terrace and Temples
急坂を登ってB1257に戻った地点を鋭角に右にターンしてリーヴォール・テラスの取り付け道路に入る。
森の中をしばらく走るとパーキングだが、車が1台しか止まっていない。スタッフの車とすれば客はゼロということか。
このテラスはヘルムスリーの項で述べたDuncombe家のThomas Duncombe IIIによって1750年代に造られた。リーヴォール修道院を見下ろす丘の上に
半マイル(800m)のゆるやかに蛇行するテラスがあり、散策する眼下に木々の間を通して修道院の廃墟の美しい姿を眺めることができる。
それが自然の森の木々をカットして、800mの間に13ヶ所から廃墟の眺望(13 vistas)が開けるようにしたのだというから仰天する。
レセプションを通り、ウッドランドの細道を南に下り、テラスの最南端に出る。ここにドーム状のテンプルがある(写真上左)。
トスカナ寺院 (Tuscan Temple)といい、ここから20km程南東にあるカッスル ・ハワード(Castle Howard)のドームの縮小版ということだ。
窓から覗くと八角形のテーブルが置いてある小さな部屋だ(写真左)。
北に向かって歩き始める。幅20mから50mの芝の緑地帯が蛇行している。テラスの谷沿いを進んでいくと修道院が見える。
立ち止まり薄い靄が掛かった神秘的な姿に見入る。歩を進めると森の木に遮られ修道院は姿を消す。更に進むと再び姿を現す。
その都度違った顔を見せてくれる(写真上中2枚、下左2枚)。ビューポイントのベンチに座りしばし感慨にふける。
修道院だけでなくその先に広がるライデール(Rye Dale)の谷の美しさにも感動する(写真上右)。
一人占めかと思っていたが、お年寄りカップルが遣ってきて谷が見えない森際のベンチで休んでいる。「谷際のベンチから美しい廃墟が見えますよ」と
知らせに行ったら「知っていますよ」とのことだ。余計なお節介でした。
テラスの北の端に神殿風の建物がある。2つ目のテンプルでイオニア寺院(Ionic temple)という(写真下右2枚)。ローマの"Fortuna Virilis"を模して造ったという。
中を見ることはできないが、ギリシャ神話をモチーフとした素晴らしい天井があり、宴会が開けるよう家具、調度も揃っているのだという。
地下にはキッチンなどがあったというが、今はエキジビションになっている。
ここから大量の化粧石が見つかっていることから、Thomas Duncombe IIIはこのテラスと自分の住まいDuncombe Parkのテラスとを繋ぐ巨大な高架橋を
建設する予定だったのではないかと推測されているのだそうだ。その間2マイル(3.2km)何という壮大な発想だろう。
Address | Rievaulx, Helmsley, YO62 5LJ |
Telephone | 01439 748283 |
Web Site | Rievaulx Terrace and Temples |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
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